広島県建築士会は多くの建築士資格者によって構成された公益社団法人です

会長挨拶

公益社団法人 広島県建築士会会長(もとひろ せいし)

公益法人としての使命を持った建築士会

私達建築士は昭和25年に建築士法が制定され、「建築士」として活躍の場を広げて参りました。

それまでにももちろん建築に関わっていた人々は、それぞれの時代を懸命に努力して、建築や設計という形の形成や監理という制度充実に努め、今日の形を作ってきた様に思います。

そして今、戦後の建築制度の中で、国土の再建や高度経済成長時代、新しい技術の革新などに向けてそれぞれのおかれた立場で、現在の姿に至っています。

それに加え近年では、阪神淡路大震災、東日本大震災など、今までの建築の在り様にまで大きくかかわる様な災害にみまわれ、大きな課題にも直面し、今なお被災地では災害の復旧に懸命の努力が続いています。

又、減災に向けての建築基準法の見直しやそれに伴う既存不適格建物への対応は耐震改修に代表されるように全力で取り組んでいます。一方で災害に対する国民の意識や建築士の取り組みに変化をみせています。

一方で建築や社会状況の変化に私達は、今、進むべき道を少し失いかけている様にも思われます。

物の豊かさから心の豊かさへと、人の心は物の価値観さえも変えようとしています。

いえ、本来の姿に戻ろうとする人間の本来の考え方かもしれませんが、いずれにしても進むべき道が画一的なものではなく、自らがそれを見つけ出す必要性も示唆している様でもあります。

建築技術面でも、社会の変化や人々の考え方の変化、災害を見据えた技術を求めて、今、あらゆる分野で取り組んでいます。

その中には、若い世代の技術者の養成や都市中心の考え方にから起こる過疎化、中山間地域の保全、保護、維持なども大きな課題となっています。

社会環境の面からも地球温暖化の問題や、建物への配慮をした設計や施工、国産材、地域材の木材の利用促進や、木材の生産への取り組みまでもが課題となり、大きく取りあげられるようになりました。

私達建築士の木材利用技術の習得も急務と言えます。スクラップアンドビルドから建築ストック活用型社会に対応できる様な取り組みが求められています。

この様なさまざまな課題に鑑み、建築士会はそれぞれの課題と正面から向き合い、今懸命に努力を進めている処です。

建築士の技術向上の為の研修講習会、木材の利用促進に対する対応と地域や環境を考える、地域貢献活動や自主的な能力向上努力(CPD活動)など活動の範囲は、今やあらゆる生活に生かされ、我々はそれぞれの地域で活動しています。

建築士は、建築の設計監理という限定された業務にとらわれず、時代が求めるニーズに応えていける様、プログラムを用意しておく必要があると考えています。

私たちの社会が持続可能で生き続けて行ける社会環境への取り組みを共に考え、共に取り組みたいと思います。

建築の職能人の集まりである建築士会は、法的に業務独占を許された資格者の集団として、日常の誠意ある努力を積み重ね業務に取り組み、質の向上と継続できる仕組みの下で、適正な公益法人としての業務の確立ができる環境づくりに取り組みます。