会長挨拶

公益社団法人 広島県建築士会会長佐 名 田  敬 荘

活動を通じて懇親を深め 共に研鑽を積み上げよう

平素から建築士会の活動に対し、ご理解とご協力をいただき厚くお礼を申し上げます。このたび、会員の皆様のご推挙により、第14代の会長に就任することになりました。長い歴史と輝かしい伝統をもつ広島県建築士会の会長職を務めさせて頂くことは、私にとって大変光栄なことと感謝申し上げると共に、大きな変革のうねりの中で取りまとめ役をさせて頂くことに、責任の重さを痛感しているところで御座います。

近年、建築を取り巻く社会環境は大きく変化し、建設業就業者の減少や高齢化、労務賃金の引上げや働き方の改革に伴う労働時間の短縮、更には円安などを背景とした建設資材価格の高騰などの課題とともに、建築士会においては会員の減少など、過去に我々が経験したオイルショックやバブル崩壊などとは異なった複雑な課題が立ちはだかっているものと感じています。

また、地球温暖化の影響などにより豪雨災害や土石流災害などが頻発しており、さらには南海トラフ地震も予測される中、建築士会としても、災害発生時の対策等の課題に積極的に取り組むことが求められています。

こうした課題に対しては、建築士会の活動を通じて横の連携を一層強化し、常に新たな情報を得ることで、急速な社会経済情勢の変化や複雑化した課題等に的確に対応できるものと考えています。行政との連携については、県産木材の利用促進や災害対策の推進など各種方面で、関係自治体との協力体制の強化に向け、行政経験者としてその役割を果たして参る所存です。

建築士は、設計、施工、行政など働く場所と内容は異なり、携わっている業務範囲は幅広となっていますが、共通しているのは建築を通したまちづくりであり、建築士として目指す方向は同じものと考えています。また、建築業界のすそ野は広く、多方面にわたっており、建築士としての活動も関連する人々・企業などとの横の連携が重要です。

建築士会は、同じ資格をもつ者で結ばれた公益的な団体で、利害を超えた横の連携を図ることができる組織であり、各種の活動を通じて、会員相互の親睦を深めつつ、建築士が連携しあって自己研鑽を積み上げる、そうした組織であると考えています。

建築士会の活動の場は、皆さまが建築士として、地域貢献などにより、自らの想いを実現することのできる場でもあると確信しています。今後とも、楽しく自らのスキルを磨いて頂くとともに、なお一層相互の親睦を深められる建築士会にしたいと考えていますので、建築士の皆さまの、ご参加をお待ちしています。